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>> 2016.12.16 [ Mailing List ]


親愛なる皆様

最高に嬉しい報告があります。弟、保苅実が2004年に亡くなって以来、皆様の協力と愛情に支えられ、ANUのEndowmentチームのもとで、着実に育ってきた「オーストラリア国立大学・保苅実記念奨学基金」が、ついに目標額の127,000豪ドル(約1100万円)に達しました。この金額により、来年から豪5千ドル(約30万円)の奨学金を授与することができることとなります。毎年、選考委員会が、応募者の研究内容を綿密に検証し、この奨学金に最もふさわしい受賞者を決定しています。これまでの奨学金は5000ドルには足りませんでしたが、それでも何人もの博士課程の学生のフィールドワークを支えてきました。長い間の皆様のご協力に、心よりお礼申し上げます。

目標額を達成した今、私は何をしていけばよいでしょうか。

先日、ANUに新しく就任したKristina Klugerと会う機会をもちました。Prof: Ann McGrathももうすぐイギリスからANUに戻ることになっており、Kristinaのこの分野における経験と実績を借り、様々なイニシアティブとタイアップさせて、ミノルの基金、ひいては彼の業績と人生を、世界に向けて広めていく努力を続けていきたいと思っています。

市場環境はいつ変わるかわかりません。ミノルの基金がより安定し、永遠に5000ドルの(もしくはもっと大きな金額の)奨学金を授与し続けていくことを願い、私はこれからも活動を続けます。数限りないチャリティが存在するものの、得体の知れないチャリティがたくさんあることは事実です。ほとんどの場合、自分がした寄付がほんとうに活かされているのかを確かめるすべはありません。宣伝費に多くのお金を使い、時には組織のトップが私利私欲でチャリティのお金を使い込むといったスキャンダルも耳にします。私が、友人に目標額達成したことを知らせたところ、彼女はこう言いました。「でも、また寄付は受け付けるんだよね?寄付するお金があるなら、私は、貴方の弟さんの基金に寄付したい。だって、私の寄付がとてもいいことのために役に立つことがわかってるし、それに私が信頼してる友人である貴方がしっかり関わってるわけでしょう?」その通りです。これからも寄付は受け付けます。これからも私は基金の将来に深く関わっていきます。

さて、基金が確実に成長し続ける中、ミノルもどんどん出会いを広げています。

1. 「ラディカル・オーラル・ヒストリー」が、第8刷500部印刷となりました。これで、ミノル自身が目指してきた5000部に達しました。ミノル自身が本の価格を抑えるために、印税は放棄し、引き続き、私たち遺族は一切印税を受けとっていません。

2. “Gurindji Journey”は、”Print on demand”の扱いとなりました。イベント等で販売を希望する際には、最低10日前に、直接NewSouth Boooksに注文してください。こちらの印税は、すべて基金に直接送金される仕組みになっています。

3. 今年のNimara & Japarta: Knit-A-Thon 2016は、目標額を達成したことを受け、お祝いムードでの展開となりました。イベント期間が1か月ということで、月の満ち欠けを追い、世界中でニッターが月を眺め、写真をとり見せ合って、ミノルが言っていた「世界のどこからでも同じ月をみている」という事実を楽しみました。これが、あまりに好評だったので、来年のKnit-A-Thonは、満月から新月そして、また満月という1か月に合わせてスケジュールし、月の満ち欠けを見ながら、編み、締め切りに間に合わせようという話になりました。

改めて、皆さん、長い間のご協力をどうもありがとうございました。どうぞよいお年をお迎えください。また、来年のミノルの46歳の誕生日に、お便りします。

保苅由紀